陽性者と家族の日記

京都の香り、ロンドンの香り

約10年ぶりに京都を訪れました。幸運なことに、パートナーと一緒に桜の時期にギリギリ間に合いました。イギリスから初めて日本を訪れる彼と、時差ボケでヘロヘロになりながら、ケンカしながら訪れた京都。桜をみるなり、さすがの皮肉屋のイギリス人の彼氏も、「今までで訪れた街のなかで最も美しい」だって。

日本人の私でも京都で花見ができるなんて、本当にラッキーでした。久々に京都を訪れると、萌える若葉や寺から漂ってくるお香の香りなど、街の香りがあることに気がつきます。視覚や聴覚、気候や味覚では表現できない、嗅覚。一番文章で表現しにくいものなのかもしれません。

ロンドンに戻っても、この香りのことを思い出しながらうっとりしていました。日本の友人たち曰く、ロンドンにはロンドンの香りがあるとのこと。香水の匂い?それとも、そこに住む人の体臭、はたまた地下室の湿った匂い、というひとも。住んでいると慣れてしまって、鈍感になっていたのでしょう。

写真や映像でバーチャルな世界旅行ができる昨今、香りで時空や空間を超えることもできるんですね。

ひろき

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