スタッフ日記

台湾 2016世界エイズデー主題歌「愛相同」by郭蘅祈を紹介します。

12月1日はWHOが呼びかる世界AIDSデーです。この日は都庁がピンク色になったり、東京周辺でもHIV啓発のためのイベントが多数開催されたりします。
さて、日本以上にHIV感染の広がりが心配される台湾ですが、今年、2016年国際エイズデーには主題歌「愛相同」がつくられたようです。この郭蘅祈さんという歌手。きっと有名な方なのだと思います。このビデオには多様な人たちが出演します。そこには、もっとも影響を受けている人たちのことも、踏まえたつくりはとても素晴らしいと思いました。

この動画に出演している人たちのメイキングビデオのうち、HIV陽性者とそのパートナーのインタビュー(2:20〜)を翻訳してもらいました。

 

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右(陽性者):自分がエイズに感染したと分かった時は、頭が真っ白になって、どうやって考えればいいが分からなかった。将来の計画、未来は自分の予定どおりに実践できるかどうかも分からなかった。その当時は家族、友達、むしろすべての人に知られるのが怖かった。
でも、とある人と知り合って、感染した人でもポジティブに生きれば、周りの人も安心できると話されて、カミングすることにした。
最初は友達に話して、友達から気にかけてもらったり、支えてもらったりして、勇気をもらった。それからは、ほかの人にも言えるようになった。

左(パートナー):彼と付き合う前から彼が陽性者だと知ってた。最初は怖かったけど、試してみてもいいと思った。実際に付き合って、そんなに怖くないと分かって、逆に前向きな気持ちになった。
最初の頃、生活上にはいろんな問題があって、心配することがたくさんあった。彼の血液に触れること、もちろんエッチの時など不安な気持ちはあったけど、一緒に話して、一つ一つこなして、解決してきた。だから今日まで一緒に歩いてきた。
エイズに関する情報、資料はいっぱいあって、足りていると思うけど、不安な気持ちの解決には実際ならないと思う。一番解決できる方法は実際に陽性者と接すること、どうやって生活してるのを知ること、理解することだと思ってる。そうすれば陽性者と自然に接することができ、生活することができ、もっと親密に付き合っていける。

この二人が来ているTシャツは、今年の東京レインボープライドに来日した、台湾ホットラインの人たちがおこなっているキャンペーンの
Tシャツだ。なかなかカミングアウトが難しい、台湾ではこうしたキャンペーンはとても大切なものだ。今回の動画とこのキャンペーンがどう関連しているかは、10月末に台北を訪問するので、その際に聞いてみたい。
《轉角遇見愛》—全台愛滋零距離巡迴計畫  台灣同志諮詢熱線 Taiwan Tongzhi Hotline
1998年に設立され、2003年から始まった「台灣同志遊行」(台湾LGBTプライド)では初回からその運営団体の一つとして活動してきた「台灣同志諮詢熱線協會」。今や台湾で最も古いLGBT活動団体の一つである「台灣同志諮詢熱線」が、現在、力を入れて取り組んでいる「HIV感染者との距離をゼロに!」、今年5月に原宿で開催された東京レインボープライドで開催したシンポジウムでは、この担当者が登壇した。

 

生島

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